
時計の映り込みを防ぐには、光を面で広げて反射を分散させ、カメラと光の角度をずらして自分自身が写り込まない位置を探すことが基本です。
時計やジュエリーなど光り物の動画を撮ろうとすると、ガラスや金属の表面に照明やカメラ、撮影者自身が映り込んでしまい、思うように撮れないという声をよく聞きます。これは特別な機材の問題ではなく、光の性質を理解していないことが原因であるケースがほとんどです。
この記事では、時計のような反射しやすい商品を撮影する際に、映り込みを防ぎながら美しい質感を引き出すための考え方を解説します。
時計の動画撮影で反射・映り込みを防ぐには?

光源を直接ではなく、大きな面を通して間接的に当てることで、反射を「点」ではなく「面」に変えるのが最も効果的です。
光り物を撮る前に確認すること
- ●光の当て方直接光より拡散光
- ●カメラの位置反射角をずらす
- ●周辺環境余計なものを写さない
ガラスや金属への映り込みはなぜ起きる?

ガラスや金属は鏡と同じ原理で、入ってきた光をそのまま跳ね返すため、光源やカメラの形がくっきり映り込みます。
光が当たる角度と、その反射がカメラに届く角度は同じになるという性質があります。つまり、カメラをどこに置くかによって、映り込む景色が変わるということです。まずはこの仕組みを理解しておくと、対策が立てやすくなります。
映り込みを消そうとするより、映り込む「対象」を綺麗なものに変える発想が近道。
光の当て方はどう工夫すればいい?

光をそのまま当てず、白い布や半透明の素材を一枚挟んで拡散させると、反射が柔らかい光の帯に変わります。
小さな光源をそのまま時計に向けると、文字盤やガラス面にくっきりとした光の点が映り込みます。光を一度大きな面に広げてから当てることで、反射そのものが穏やかなグラデーションになり、高級感のある見え方になります。
小さな照明を直接ガラス面に向け、撮影者自身も画角に近い位置に立っている。
光を布越しに広げて当て、カメラを反射角から外した位置に構えている。
カメラの位置や角度はどう決める?

正面から真っ直ぐ狙うのではなく、少し角度をつけて構えることで、撮影者自身の映り込みを避けやすくなります。
真正面から撮ると、カメラや自分の姿がガラス面にそのまま映ってしまいがちです。時計をわずかに傾けるか、カメラの高さを変えるだけで、映り込みの対象が天井や壁など無地の部分に変わり、目立たなくなります。
映り込みは「消す」のではなく「何を映すか」でコントロールする。
綺麗に見せるための構図のコツは?

文字盤やベルトの質感が伝わる寄りのカットと、全体の佇まいが分かる引きのカットを組み合わせるのが基本です。
寄りのカットでは針や素材の細かな質感を見せ、引きのカットでは商品全体のバランスやサイズ感を伝えます。動画の中でこの2種類を使い分けることで、静止画だけでは伝わりにくい魅力を補うことができます。
撮影本番前のチェックリスト
- ✓光源を直接ではなく拡散させて当てているか
- ✓ガラス面にカメラや撮影者が映っていないか
- ✓寄り・引きの両方のカットを撮っているか
撮影環境で気をつけることは?

周囲に色や柄が強いものを置かないシンプルな環境を用意すると、余計な映り込みそのものを減らせます。
カラフルな壁紙や物が近くにあると、それがそのまま時計の表面に映り込んでしまいます。白やグレーを基調にした、なるべく無地に近い環境で撮影することが、時計のような光り物では特に有効です。
よくある質問
Q. どうしても映り込みが消えない場合は?
A. 光とカメラの角度を少しずつ変えながら試し撮りを行い、映り込みが目立たない位置を探るのが確実な方法です。
Q. 自然光でも綺麗に撮れますか?
A. 窓からの光をレースカーテンなどで拡散させれば、屋内照明と同様に柔らかい反射を作ることができます。
Q. 動画と写真で撮り方は変えるべきですか?
A. 基本の考え方は同じですが、動画ではカメラや被写体をゆっくり動かした際の映り込みの変化も事前に確認しておく必要があります。