内製化後の効果測定(KPI)の立て方

    内製化後の効果測定(KPI)の立て方
    結論

    内製化後の効果測定は、「コスト(1本あたりの制作費)」「スピード(納品までの日数)」「品質・成果(用途に応じた視聴数や社内評価)」という3種類のKPIを組み合わせて設計するのが基本です。どれか1つだけを見るのではなく、3つをセットで定点観測し、3ヶ月〜半期に一度は目標値そのものを見直すことで、内製化の効果を客観的に判断できます。

    動画編集の内製化を始めてしばらく経つと、必ず出てくるのが「本当に効果が出ているのか」という疑問です。

    感覚だけで「良くなった」「変わらない」と判断してしまうと、次の投資判断や体制の見直しがしづらくなるため、数値で振り返れるKPIを最初から用意しておくことが重要です。

    目次

    内製化の効果測定にはどんなKPIを設定すべきか

    内製化の効果測定にはどんなKPIを設定すべきか

    内製化の効果測定には、コスト・スピード・品質(成果)という3つの軸でKPIを設定するのが基本です。

    内製化KPIの3つの軸

    • コスト:1本あたりの制作費が外注時と比べてどう変化したか
    • スピード:依頼から納品までのリードタイム
    • 品質・成果:動画の目的に応じた視聴数・エンゲージメントや社内評価

    3つのうちどれか1つだけを見て「成功」「失敗」と判断するのは避けたいところです。コストが下がってもスピードが落ちていれば、担当者の負担が増えているだけかもしれません。

    コスト面のKPIはどう設計するか

    コスト面のKPIはどう設計するか

    コスト面のKPIは、内製化後の1本あたりの制作費を算出し、それ以前の外注時の見積もりと比較する形で設計します。

    1本あたりの制作費は、担当者の人件費(作業時間×時給換算)に、ソフトのライセンス費用や機材の減価償却分を加えて算出すると、実態に近い数字になります。

    POINT

    人件費を「かかっていないコスト」として無視してしまうと、内製化のコストを実態より低く見積もってしまいます。

    導入初期はソフト導入や研修などの初期投資分がコストに乗るため、単月ではなく半年〜1年単位でならして比較すると、より公平な評価になります。

    スピード面のKPIはどう設計するか

    スピード面のKPIはどう設計するか

    スピード面のKPIは、依頼が発生してから公開・納品までの日数を「リードタイム」として記録し、外注時と比較することで設計します。

    外注していた頃は見積もり・発注・確認のやり取りに時間がかかっていたケースが多く、内製化によるスピード改善が最も実感しやすい部分でもあります。

    「依頼〜初稿提出」「初稿〜修正完了」「修正完了〜公開」のように工程を分けて記録しておくと、どこがボトルネックになっているかも見えてきます。

    品質・成果面のKPIはどう設計するか

    品質・成果面のKPIはどう設計するか

    品質・成果面のKPIは、動画の目的に応じて視聴数・エンゲージメント率・社内満足度のいずれかを主指標として選ぶ必要があります。

    対外発信の動画

    視聴数・再生完了率・保存数などのエンゲージメント指標を主軸にする。

    社内向け・研修用の動画

    視聴後アンケートや利用部署からの満足度評価を主軸にする。

    採用広報の動画とマニュアル動画では、そもそも「良い動画」の定義が異なるため、動画の目的ごとに評価指標を使い分けることが欠かせません。

    KPIはどれくらいの頻度で見直すべきか

    KPIはどれくらいの頻度で見直すべきか

    KPIは3ヶ月に一度は数値を確認し、半期に一度は指標そのものが適切かどうかを見直すペースが目安です。

    内製化の立ち上げ期は変化が大きいため、最初の半年は毎月の簡易チェックと3ヶ月ごとの本格的な振り返りを組み合わせると実態をつかみやすくなります。

    体制が安定してきたら、頻度を落として半期ごとの振り返りに移行しても問題ありません。

    見栄えの良い数字だけを追う失敗とは

    見栄えの良い数字だけを追う失敗とは

    見栄えの良い数字だけを追う失敗とは、再生回数のような「わかりやすい指標」ばかりに注目し、コストや業務負担といった裏側の数字を見落とすことです。

    「再生数は伸びたのに、担当者は疲弊している」

    再生数やいいね数は社内でも共有しやすく評価されやすい一方、その裏で担当者の残業が増えていたり、他の業務にしわ寄せが出ていたりするケースは見えにくいものです。

    再生数のような「見栄えの良い数字(バニティメトリクス)」だけでなく、必ずコストとスピードの数字もセットで確認する習慣をつけましょう。

    よくある質問

    Q. KPIは内製化を始めた初日から必要ですか?

    A. 厳密な数値管理は難しくても、「制作時間」「本数」だけは初日から記録しておくことをおすすめします。後から振り返るための比較材料になります。

    Q. コストが下がらない場合、内製化は失敗と判断すべきですか?

    A. 一概には言えません。スピードや修正対応力の向上など、コスト以外のメリットが出ているケースも多いため、3つの軸を総合的に見て判断することが大切です。

    Q. 社内向け動画の効果はどう数値化すればいいですか?

    A. 視聴数だけでなく、簡単な視聴後アンケートや利用部署へのヒアリングを組み合わせることで、数値化しにくい満足度も把握しやすくなります。

    まとめ

    内製化の効果測定は、コスト・スピード・品質の3つを組み合わせて定点観測することが、正しい振り返りにつながります。

    ムビ楽では、KPI設計を含めた内製化の運用サポートも取り入れた実践的な編集レクチャーを行っています。

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